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2001.09.29 京都新聞:室町期・銀閣照らす名月~CG再現


京都新聞 朝刊第1面 平成13年(2001年)9月29日

 

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京都嵯峨芸大助教授 「名所図会」など基に

室町時代の観月の夕べはこんな風-。中秋の名月(十月一日)を前に、創建当時の銀閣を照らす名月の情景を、京都市右京区、京都嵯峨芸術大の大森正夫助教授(44)が、コンピューターグラフィクス(CG)を使って再現した。

京の伝統空間を研究する大森助教授は、東山文化を代表する銀閣を素材に、日本本来の観月の世界を読み解きたい-と、銀閣が完成した一四九〇年ごろの月見の再現を計画。「都名所図会」などを参考に当時の寺の姿を推定、中秋の名月にあたる日の月の軌道をデータ入力し、三年をかけて完成させた。
CGは、当時の人が場所を変えながら月をめでるという想定。銀閣の一層から見える月待山に昇った月や、天上で銀閣を照らす情景を、鮮明な三次元CGの映像によみがえらせた。
大森助教授は「当時は池の周りの緑が少なく、いろんな場所から池に映る月を楽しめたのでは」と推測。「水面の月が照らす銀閣は人々を幽玄の世界に誘ったのだろう」と話している。
http://www.kyoto-np.co.jp/kp/topics/2001sep/29/01.html