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2009.06.27 シンポジウム:“わ”のメディア力
神戸ビエンナーレ2009 100日前プレイベント
日時 2009年6月27日(土)15:00-17:30
会場 神戸海洋博物館1Fホール(神戸市中央区波止場町)
テーマ:“わ”のメディア力
・ 神戸ビエンナーレへの思いと期待 (神戸市長/矢田立郎)
パネルディスカッション
・ 日本が発信するアートの世界 (文化庁メディア芸術祭事務局部長/阿部芳久)
・ 自然とアートの新たな可能性 (東京藝術大学先端表現科教授/たほりつこ)
・ いけばなに生きる「わ」の作法 (日本いけばな芸術協会理事長/肥原碩甫)
コーディネーター : 神戸ビエンナーレ2009ディレクター/大森正夫
シンポジウムでは、矢田立郎神戸市長による、神戸ビエンナーレが他のアートビエンナーレと似ていない、独自のフェスティバルになるよう、期待と豊富を語られました。
その後、嵯峨芸術大学大森正夫教授の司会進行により、神戸ビエンナーレ2009グリーンアート展の審査委員でもあり東京芸術大学先端芸術表現学科たほりつこ教授と、日本いけばな芸術協会肥原碩甫理事長と、メディア芸術祭事務局のCG-ARTS協会阿部芳久事業部長がパネルディスカッションを行いました。まず、CG-ARTS協会の阿部事業部長から、“メディア芸術”という日本ならではの枠組みの説明や、メディア芸術祭12年間の成長のプロセスについてプレゼンテーションを行いました。メディア芸術祭は、ジャンルのヒエラルキーを取り払い、メディアアート、エンターテインメント、アニメ、マンガといったものを並列に扱うことを特徴とし、始まった当初は批判もあったが独自性を大事にすることによって大きく成長してきたことを伝え、今年で2回目を迎える神戸ビエンナーレが地域の歴史や文化とつながったビエンナーレとして、大きくなっていくようエールを送りました。
たほりつこ氏は、国内外で発表してきた植物や自然を用いた、自身のランドスケープ作品を紹介し、地域住民とコミットしながら、プロジェクトを行うことによる成果や、植物や自然といった変化していくモチーフを取り扱う事で、人間と自然との関わりあいによって生まれる作品について述べました。
最後に、肥原碩甫氏が前衛生け花において鬼面というモチーフが扱われてきた歴史について述べました。鬼面はそれまでの伝統を受け継ぐ中で保守的になってしまった生け花の世界において、革新や変化のシンボルとして扱われてきました。
その話を受け継ぎ、大森正夫氏より、今のポップカルチャーが現在の社会において鬼面性をもった革新的な存在になりうるのか、なっているのかという質問が上がり、伝統と前衛についてのでディスカッションがなされました。(CG-ARTS協会 文化庁メディア芸術祭事務局のブログより)